top of page
  • Google+ Social Icon
  • Twitter Social Icon
  • LinkedIn Social Icon
  • Facebook Social Icon
検索

食パン奨励は、戦後日本の食民地化

  • 執筆者の写真: 高下 豊光
    高下 豊光
  • 2021年10月31日
  • 読了時間: 4分

終戦直後の食糧難を乗り切るためと称し、厚生省は欧米流こそ望ましいと唱え、「栄養改善運動」に熱心に取り組んだ。だが、この政策にはとんでもない裏があった。


ご飯に味噌汁、漬物という「貧しい」食生活ではなく、パン、肉類、牛乳、油料理、乳製品という欧米流の「進んだ」食生活が望ましいとして厚生省は普及に全力をあげるのだ。

その運動は予想以上の成功を収めるのだ。

成功した裏には、昭和30年代から本格的に始まったアメリカの日本に対する周到な農産物売り込み攻勢があった。


これを一般に「アメリカ小麦戦略」という。あるいは「日本の食民地化」ともいう。

 「アメリカ小麦戦略」は、アメリカの官民挙げての、日本を標的にした極めて政治的な農産物、家畜飼料の売り込み作戦であった。その作戦内容を知ると厚生省が何故これほどまでに欧米流栄養学の普及に熱心であったか理解できる。パン、牛乳、肉類、卵、油、乳製品などのいわゆる洋食材料の供給元はアメリカで、それらの食品を日本ですんなり消費してもらうには、何故それらが優れた食品であるかの科学的説明が必要だった。

そのために欧米流栄養学(いわゆる現代栄養学)が最大限活用され栄養学校で教育され、欧米流食生活が望ましいと繰り返し国民は洗脳された。

その結果、日本人は戦前までの伝統的食形態よりも欧米型食生活が望ましい食生活のあり方だと考えるようになった。パンの方が栄養バランスが悪いのにも関わらず、伝統的な日本の食文化は完全に破壊された。

第二次世界大戦が終結して米国に帰還した農民出身兵は、こぞって耕作地で小麦の生産に従事した。

そのために供給過剰に陥ってしまう。当時のアイゼンハワー大統領は、敗戦国1億の日本人に目を付ける。

 (財)日本学校給食会は、約5735万円の活動資金をアメリカ側から受け取り、学校給食の地方への普及活動費に当てた。その活動の中で、ご丁寧にも洗脳映画まで製作されている。

全日本パン協同組合連合会(全パン連)が後援して作った『いたちっ子』という映画である。

 

『いたちっ子』の「ストーリー」

ある田舎町に二つの小学校があった。山場の小学校ではまだパン給食が始まっておらず、子供たちは米ばかり食べているので、腹のでっぱった『いたち』のような体つきをしていた。一方、すでに学校給食を始めている町場の子供たちは体位向上がめざましく、山の子供たちを見つけては『いたちっ子』とバカにするのであった。山場の小学校の先生たちはパン給食導入の意義を盛んに説いたが、父兄には米づくり農家が多く、給食説明会にさえ集まらない。

Aさんはその典型的な父親で、『親がつくったご飯を持たせてどこが悪い』と頑固な態度を変えなかった。そんなある日、東京へ就職したばかりのAさんの長男が結核で倒れた。Aさんは『栄養がかたよっていたためだろうか』と不安になる。そして、町内マラソン大会の日がやってきた。Aさんの次男は山場の代表選手である。号砲一発、次男は快調にスタートを切るが、父親の声援も空しく途中で息切れし、ついに地面にうずくまってしまう。頑固なAさんも、これで納得した。やはり日の丸弁当ではダメなのだ。こうして山場の小学校にもパン給食が始まることになり、『いたちっ子』とバカにされることもなくなった。 アメリカ側の巧妙な戦略があり、また当時の日本側関係者が、アメリカの余剰農産物に頼って日本人の食生活を変革したいと望んだ結果、食生活が大きく変化していったのである。そのことがほとんど知られていないので、急速な食生活欧米化の原因が分からず、その是非についても的確に論ずることが出来ないのだ。

日本人は、終戦直後の虚脱状態に気前よく援助してくれるアメリカの経済力、底力を身にしみて感じた。

戦争に勝ったアメリカ、体の大きいアメリカ人、近代国家を作り上げたアメリカ、その元となるのはパン、肉類、牛乳、乳製品であり、さらに欧米流の栄養学であり説得力であった。

 

米よりもパン、味噌汁よりも牛乳、さらに豆腐、納豆よりも肉、卵、という流れであった。その流れに沿った栄養改善が厚生省の指導のもと熱心に行われたのである。

やがて、日本人は三大疾病に悩まされるとも知らずに--

アーリーバードのホームページへどうぞ。


優位性のあるEAを無料で紹介します。

そのダブルスチール投資法は、こちらから

証拠金以外は無料です。

 
 
 

Comments


  • Grey Google+ Icon
  • Grey Twitter Icon
  • Grey LinkedIn Icon
  • Grey Facebook Icon

© 2023 著作権表示の例 - Wix.com で作成されたホームページです。

bottom of page