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詐欺師山本一郎--「経済革命俱楽部」

  • 執筆者の写真: 高下 豊光
    高下 豊光
  • 2021年9月7日
  • 読了時間: 3分

更新日:2021年9月7日


1995年に山本一郎が「経済革命俱楽部」を立ち上げた。

「Keizai Kakumei Club」とローマ字で表記されることも多く、頭文字を取って「KCC」とも呼ばれていた。

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経済革命俱楽部に入って山本一郎の事業へ「出資する」という名目で入会を募り、約1万2000人以上が参加していた。


「経済革命俱楽部で出資すれば配当が入る」という謳い文句でこれほどの人数を集めたのだ。

背景には、低金利政策が続いていたことがある。何とかして手元のお金を増やしたい、経済的に楽をしたいといった意識が働く。


懲りない山本一郎は出所後も経済革命俱楽部と同等の手口で詐欺まがいのビジネスを展開しているという。

経済革命俱楽部は、会員に商品を購入させる形で「出資金」を募っていた。その商品は浄水機や健康食品などがメインである。いずれも価格に見合うほどの価値を持ったものではなかった。アムウェイによく似ている。


また、会員は商品購入後に1人新たに会員を入会させることが条件で、条件を満たした後に高額な「配当」が支払われる、と山本一郎は謳っていた。

欲の突っ張りやすい人間の心理を上手に突いている。マルチ商法のような形態で、新たな会員が商品を購入した資金を既存会員の配当に当てている。

だが、すぐに資金が尽き配当が滞るようになっていたのは言うまでもない。

さらに、懲りることを知らない山本一郎は、「競球」という詐欺を服役中に考えついた。彼は、出所後にさっそく始めたのだ。 「競球」はカジノと競馬に構想を得たギャンブルであった。「球主」として人に出資させ、球を転がして競い合うというもので、山本一郎によると競球場を作れば何百兆円、何千兆円もの利益が確約されているという夢を語っている。 競球事業のために出資すると20%もの金利で高額な配当が得られるそうだ。

すでに多くの人から出資金を募っているのだが、配当が停滞しトラブルに発展している。つまり、「経済革命俱楽部」の時と同じ手口を利用しているのだ。

山本一郎は競球ビジネスを行っているものの賭博事業の資格は取得していない。それにも関わらず1億円以上にのぼる出資金を募ったため、「経済革命俱楽部事件」と同様に出資法違反罪で出資者から告訴されている。


競球事業による被害者は日本人だけではないという。中国人被害者も多く、中国人の出資者による損害賠償の訴えや抗議デモ、警察への捜査依頼などがさかんになっている。 しかし、山本一郎は現在に渡って競球ビジネスを継続している。彼は、「会員からお金を借りているだけで、返す意思もある」と強弁している。

彼は、100億円以上を詐取している。


俗に騙される方が悪いのだ、という。

欲の皮が突っ張た人間には、バカと同じで付ける薬はない。

経済革命俱楽部事件は山本一郎氏による、商品購入の代わりに高額な配当を約束して350億円を集めた一大詐欺事件である。 山本一郎は、400〜500%のありえないほど高額な配当を約束していた。

冷静に考えると詐欺だと瞬間にわかるのにも関わらず、多くの人が彼の口車に簡単に乗ってしまうのだ。

投資や出資に関してはこのような詐欺事件が後を絶たない。

FX、商品先物、金などの貴金属、また仮想通貨など、増えると云われれば、容易にお金を出してしまう。

この金融リテラシーの低さは、何とかできないものだろうか。

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