自転車は道路交通法上「軽車両」
- 高下 豊光
- 2021年12月13日
- 読了時間: 2分
サイクリストへの警告。「自転車にはヘルメット着用を!」

トラック・ドライバーは迷惑している。
車体が大きい割に繊細な運転を要するトラックに乗ると、それまでなんとも思うことのなかった道路事情が、実はとんでもない障害だったと気付く。
突然の割り込み、街路樹の伸びきった枝葉、交差点の歩道ギリギリに立つ歩行者……
中でも何度も肝を縮こませたのが、サイクリスト(自転車乗り)たちの「自由っぷり」だった。
自転車は道路交通法上「軽車両」と位置付けられており、原則「車道」を走らねばならないことになっている。が、「やむを得ない場合は歩道も走っていい」とする曖昧なルールの存在によって、彼らの法感覚は他車両より緩い。
また、歩道を歩く歩行者からは「車輪付いてるんだから車道走れ」、車道を走るクルマからは「死にたくなければ歩道走れ」と、どちらからも疎まれる存在となってしまっている。
とりわけ車道においては、「2つの輪っかに生身のカラダ」という、他の二輪車以上に無防備かつ不安定な状態で走っている彼らは、ほぼ全てのクルマから邪魔者扱いされている。
その中でもトラックにとって自転車は、もはや天敵ともいえる存在となっている。
車道を走れる自転車は、つまるところ時速60kmものスピードで走る自動車たちと並走することになるわけなのだが、そんなサイクリストを見てみると、彼らの格好は先述通り驚くほど無防備である。
対照的に、外身は強いのに彼らの存在によって神経をすり減らすのがトラックだ。トラックは車高が高いため、たとえ自転車が真正面からぶつかってきても、ドライバーが怪我をすることがほとんどない。
そんな真逆のパワーバランスから、たとえトラックに過失がなくとも事故を起こしてサイクリストが怪我を追ったり死亡したりすれば、トラックドライバーが逮捕されてしまうという理不尽が起きる。
実際過去には、高速道路を走っていたロードバイクをはねたトラックドライバーが逮捕されるという事例もある。
ただまっすぐ前を走っていただけのトラックにとっては、とんだ「とばっちり」だ。
しまなみ海道のように、自転車専用道路が整備されている地域もあるが、一方で全国的に整備が遅れているのは事実である。
自転車は生活には欠かせない。だが、幼い子供を乗せる場合にはヘルメットをかぶって欲しい。
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