米軍捕虜への生体解剖事件
- 高下 豊光
- 2021年11月12日
- 読了時間: 3分
戦後は語られなかった史実
---日本空襲B29の捕虜8名を使った生体解剖の衝撃

1986年日本映画
監督:熊井啓
主演:奥田瑛二、渡辺謙
太平洋戦争末期に実際に起こった米軍捕虜に対する生体解剖事件を描いた問題作である。
遠藤周作の同名小説を、社会派・熊井啓監督が映画化した。
「作品のストーリー」
昭和20年5月、敗戦の色はもはや隠しようもなく、九州にも毎晩のように米軍機による空襲が繰り返されていた。
九州帝大医学部研究生、勝呂と戸田の二人は、物資も薬品もろくに揃わぬ状況の中で、なかば投げやりな毎日を送っていた。
だが勝呂には一人だけ気になる患者がいた。大部屋に入院している“おばはん”である。助かる見込みのない貧しい患者だった。
「おばはんは、おれの最初の患者だ」と言う勝呂を、現実主義の戸田は、いつも冷笑して見ていた。そのおばはんの手術が決まった。
どうせ死ぬ患者なら実験材料に、という教授、助教授の非情な思惑に、勝呂は憤りを感じながらも反対できなかった。
当時、死亡した医学部長の椅子を、勝呂たちが所属する第一外科の橋本教授と第二外科の権藤教授が争っていたが、権藤は軍と結びついているため、橋本は劣勢に立たされていた。
橋本は形勢を立て直すために、結核で入院している前医学部長の姪の田部夫人の手術を早めることにした。
簡単な手術だし、成功した時の影響力が強いのであった。
ところが、手術に失敗した。手術台に横たわる田部夫人の遺体を前に呆然と立ちすくむ橋本であった。橋本の医学部長の夢は消えた。
おばはんは手術を待つまでもなく空襲の夜、死んだ。
数日後、勝呂と戸田は、橋本、柴田助教授、浅井助手、そして軍の田中軍医に呼ばれた。
B29爆撃機の捕虜八名の生体解剖を手伝えというのだ。やむを得ず、二人は承諾する。
生体解剖の日、数名の軍の将校が立ちあった。大場看護婦長と看護婦の上田も参加していた。
勝呂は麻酔の用意を命じられたが、ふるえているばかりで役に立たない。戸田は冷静だった。
彼は勝呂に代って、捕虜の顔に麻酔用のマスクをあてた。
うろたえる医師たちに向かって「こいつは患者じゃない!」橋本の怒声が手術室に響きわたった---
さらに衝撃的な展開を我々は観ることになるのだが、ここでは伏せておく。
この作品が実話だとは到底思えなかった。それぐらい桁外れの衝撃を受けた。
戦争下においては、誰もが神経が破綻しているものだ。
だが、決して水と安全はタダではない。
見逃した人には激しくおススメ。。

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