的中していた景気判断
- 高下 豊光
- 2021年11月3日
- 読了時間: 3分
「コンドラチェフサイクル」という考え方をご存じ?
これは100年ほど前のロシアの経済学者ニコライ・コンドラチェフ(1892-1938)が提唱したものである。

西側・資本主義国の景気の超長期サイクルを分析したもので、長期波動の理論は多くの支持を集めている。
コンドラチェフ氏は、1917年のロシア革命のあと政権の要職も務め、ソビエト政権でも経済学者として活躍した。
しかし集団農場への批判などで、スターリンの粛清の対象となり銃殺される。
彼は、旧ソ連の悲劇の経済学者であった。
このコンドラチェフサイクルだが、経済恐慌の周期などにぴったりあてはまる。このため、欧米の投資関係者の間でも信奉者は多い。
一方で、1つのサイクルの起点や終点を何年と見るかは、識者の間でも見解が異なっている。
きっちり何年と決めるよりも、社会情勢などを勘案して「時間の帯」で考える方が適した使い方である。
2016年を考えるうえで問題になるのは、まず起点をどこにするかです。1929年のNYウォール街の大暴落と世界大恐慌。1939年~1945年の第二次世界大戦。この頃は明らかに「底」である。
そして日本の神武景気は、1954年末(昭和29年)~1957年(昭和32年)。岩戸景気は1958年(昭和33年)~1961年(昭和36年)。いざなぎ景気は1965年(昭和40年)~1970年(昭和45年)。
このうち神武景気は、白黒テレビ・電気洗濯機・電気冷蔵庫が「三種の神器」といわれた空前の好景気。神武景気と岩戸景気の間には「なべ底不況」がありますが長さは短い。ですから、この景気の良い時期は、コンドラチェフサイクルは上昇している。
こうした変化を見ると、実体経済の上向きの起点は1945年~1950年前後が妥当となる。場合によっては、1935年~1940年ごろに既にサイクルは底を打っていた、という見方もできるだろう。
そして日本のバブル崩壊が1990年。神武景気から見ると、いい時期は30年余り、で終わっている。
バブル崩壊後は良くなかった。金融危機、デフレ不況、リーマンショック。それでようやく現在は、戦後70年あまりですから、やっと1周まわった、という頃合いである。
サイクル70年説をとれば、2015年が転換点である。そして景気は良くなり、10年後には神武景気のように、いわゆる国が始まって以来の空前の好景気が起きている、との予想が成り立つのである。
アベノミクスでの日経平均株価2万円の恩恵は、生活実感としては全く感じられなかったが、経済の先行指標かもしれない。
今は1945年と同じで国民生活は苦境にあるのだが、これから2050年ごろまでは、日本の景気は、非常に良くなることを示している。
そして、恐慌状態から経済が上昇するときには産業革命が起きていた。それがAI(人工知能)なのか水素なのか、何かが飛躍するわけである。うん、楽しみだ。

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