狂人「佐川一政」の真実の憂鬱
- 高下 豊光
- 2021年9月18日
- 読了時間: 2分
ご記憶だろうか。
1981年、フランス・パリで起きた、前代未聞の猟奇殺人事件として世間を騒がせたパリ人肉事件。

狂気の猟奇殺人を犯したのは日本人留学生の佐川一政であった。
被害者の遺体を公園に遺棄しようとしているところを目撃され、逮捕された。
だが精神鑑定の結果、心神耗弱状態での犯行であったと判断され、不起訴処分となる。
逮捕後、被害女性の太ももの肉は、マグロに似ていて美味だったと供述している。
なんと彼は、小学生の頃から人肉を食べてみたい衝動に駆られていた。
このドキュメンタリー映画は、現在の佐川一政の姿と、彼を身近に支える人物の姿を描いている。
そこには、内なる暗い欲望を抱えた人間の、赤裸々な姿が映し出されていた。
佐川一政は、2013年に脳梗塞で倒れて、実弟の介護を受けて暮らしている。
作品は、兄弟の姿を至近距離から捉えた徹底したクローズアップで、密着かつ濃密な映像で描いている。
被写体に過剰なまでに接近する事で、今も闇を抱える彼と、それを支える弟の現在の姿を浮かび上がらせ、彼らの魂の極北まで描き出していくのだ。
あまりに衝撃的な内容に、各国の映画祭で途中退場者続出したという。
そして、日本の全配給会社が買い付けを拒否したという、いわく付きの問題作だ。
少年犯罪の加害者に、「人を殺してみたかった」というコメントがあったが、佐川一政の場合、「人を食べてみたかった」のだ。
彼の奥深い心の闇をさらけ出したとは、残念ながら云えないのだが、極限まで迫ったと評価できるだろう。
怖いもの見たさでもよい。
読者のあなたが、現実に少しでも不満を抱えて生活しているのなら、この作品は激しくオススメできる。

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