海とサンゴと小さな奇跡
- 高下 豊光
- 2021年9月27日
- 読了時間: 2分
劇場公開日 2010年4月24日
世界で初めてサンゴの産卵に成功した男と、彼を支える家族の愛と絆を描く感動のヒューマンストーリーだ。

世界で初めてサンゴの移植産卵に成功するという快挙を成し遂げた、金城浩二氏の実話を基に描く感動作だ。
サンゴの再生に尽力する夫を信じて支え続け、ついにその奇跡を実現させた夫婦の10年にわたる愛ときずなに迫る。
ナインティナインの岡村隆史が、お笑い芸人としての顔を封印し、体当たりの演技で初の父親を熱演した。妻役の松雪泰子と共にチャーミングな夫婦を演じている。二人が織り成す心温まる実話が、観る者に勇気をくれる。
私が、この作品に感動したのは、これこそが真の男の生き方だと思ったからだ。
狂気に囚われた人こそが世界を作りかえるのだろう。
ただし、カルト宗教に凝り固まってはいけない。
無期刑のオウム真理教幹部で専属医師の「林郁夫」は、悪に身を沈めた理由を「閉塞感」だと供述している。
彼は、他に生きる道があっただろうに、と私は残念に思う。例えば映画鑑賞だ。
この作品の主人公は、閉塞感なんて感じたことがない。なにより精一杯生きている。
林郁夫には、ガラにもない形而上学的な思索にふけるぐらいなら、むしろ「人間失格」を読むべきだったのではあるまいか。麻原彰晃よりは、太宰治に耽るべきであったと思う。
そうすれば、有能な心臓外科医で生涯を終えていたのに。
「金城健司(岡村隆史)」は、時を忘れて海ばかり見ていた。
そのとき、啓示を受けるのだ。神が彼に問いかける、「サンゴを育てよ」と。
それ以来、彼は、もう家族の意見さえ聞く耳を持たなかった。もう他の景色は目に入らなかった。
あらゆる困難をものともせず、彼はサンゴの産卵に成功させる。
地元漁協とは、粘り強く交渉を続けていく。
岡村隆史の秀逸な演技力には、私はいたく感心した。

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