楽天市場2015年ステマ事件の憂鬱
- 高下 豊光

- 2021年9月9日
- 読了時間: 3分
2015年に、大きなステマ事件が起こっていた。主演は、楽天市場である。ここは名実ともに国内最大級のインターネットモールであり、国内ECサイトの多くが出店している。この楽天市場では、売れ筋商品がランキングで表示される。

同時に、楽天市場での購入者は買い物した商品を5段階で評価したうえでコメントできる「みんなのレビュー」機能が提供されている。楽天市場は出店数が多いため、各ECサイト自身で楽天市場内で露出を増やす工夫が必要となっていた。
多くのユーザーが店を選ぶときに参考にするのが、「ランキング」だ。並び替え機能を使うと、「価格が安い」「価格が高い」「新着順」「レビューの数が多い」でソートできるが、多くのユーザーが使うのが「価格が安い」あるいは「レビューの数が多い」ではないかと思われる。無理もない、ランキングやレビュー数は人気のバロメーターであり、同時に評判も知ることができるからである。
楽天市場でブランド化し、露出を増やすためには、ランキング上位に表示される、個人の店舗で広告などの増やす、値段を安く、レビューを増やす、といった出店者の個別な努力が必要だ。
そして、レビューを増やす方法には、楽天市場を使ったことがあるユーザーなら、「レビューをつけてくれたら◯◯プレゼント」「レビューで送料無料」などのインセンティブを援用する方法だ。
楽天市場を運営する楽天は、2014年1月の調査で大阪市のシステム会社ディーシーエイトによるステマを発見している。121の出店者が同社に依頼し、月額8万円で月150件ずつ店舗側に優位な評価を投稿する契約を結んでいたのだ。
これは、利用規約で禁止されている自作自演であった。そのため出店者に中止を求めたものの、応じなかった数十店と楽天は出店契約を解除した。ディーシーエイト社に対しては、約1億9800万円の損害賠償を求める訴えを大阪地裁に起こした。ディ社は、出店者からの依頼を受けて、判明しているだけでも11万4327件の架空注文を計上し、虚偽のクチコミなどを書き込んでいたそうだ。
そもそもレビューにインセンティブがあるせいで、「到着前ですが期待を込めて」などの、商品レビューとしてはあまり意味のない評価も多く見られる状態となっていた。そこで、楽天はレビューの質を向上するための施策として、2014年11月12日より、楽天市場の商品レビューに関するルールを変更している。そしてレビューに対するインセンティブを付与するキャンペーンを禁止した。
現在も、楽天市場の検索窓で「レビュー」と入力すると、「レビューを書いて送料無料」「レビューを書いてプレゼント」「レビュー クーポン」などの候補が多数表示される。これまでレビューでそのようなインセンティブを期待していた利用者が少なくないことがうかがえる。
芸能人の名前で商売すれば、確かに優位だろう。顔が世間に知られていることがあらゆるビジネスを押し上げる。
ネット社会の到来にいち早く注目し、ネット広告が普及するだろうと考えたのがホリエモンであった。彼は、ライブドアを手放す羽目になったが、誰よりも早くLINEに注目した。ホリエモンの意識の高さを改めて痛感する。

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