東電OL事件の深い闇
- 高下 豊光
- 2021年12月16日
- 読了時間: 1分
昼間はエリート、夜は娼婦
---東電OL事件の深い闇

2008年発表の「ウラノルマ」は、
東電OL事件(1997年発生)を元ネタにしている。
漫画は、この不可解な事件を追っている。
ストーリーは、元ネタとはやや違うが基本は同じだ。
その後、ネパール人が逮捕された。
現場から発見された体液が決め手となり無期懲役が確定する。
だが、体液の再鑑定で彼は逆転無罪となり、未解決事件となってしまった。

興味本位で週刊誌に取り上げられ、被害者遺族の母親から週刊誌各社に報道自粛要請が出され、沈静化した。
殺された女性は、経済論文を社内で発表している東電のエリート社員だった。
しかも、彼女の学歴はなんと慶応大学卒業なのだ。
編集長の私は事件には大変興味を持ち、佐野眞一著「東電OL殺人事件」を繰り返し読んでみた。いくら氏の著作を読み返しても理解できなかった。
このように、被害者が抱える闇は、あまりに深く、あまりに暗く、真相究明には至らなかった。
漫画のタイトル「ウラノルマ」は、被害女性の街頭娼婦としての客引きの人数を示している。まるで、性依存症かのように思える。
彼女は、ノルマとして1日4人を自らに科していたという。
さらに、五反田の風俗店でバイトまでやっていたのだ。
まったく不可解だ。まさに症候群としか言いようがない。
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