昭和の天才作詞家「阿久悠」
- 高下 豊光
- 2022年1月1日
- 読了時間: 2分
昭和の天才作詞家「阿久悠」は、誰もがご存知だろう。

彼は、人気歌手が起こした殺人事件で、警察の任意聴取を受けたことがあった。
それが、「克美しげる」だ。
彼に与えた新曲「おもいやり」の歌詞が、「克美しげる」事件に酷似していたからであった。
事件を”予知”したと云われた歌詞を復習しておく。
♬ 5年過ぎたかな ここの愛の巣も
気づかないでいたけど みんな思い出さ
♬ 大人どうしのくらしに幕をおろすとき お前がいくまでしゃれていたい
♬ 肩で泣くじゃない 胸で泣くじゃない
「克美しげる」が、被害者となる愛人と知り合って5年になっていた。1972年に出会って殺害するのは1976年である。
つまり、歌詞にあるように、同棲していたのは5年だ。しかも、歌の内容と現実とがあまりにも符号していた。
捜査員は驚いて、阿久悠が詳細を知っていると判断、事情聴取に踏み切ることになる。
ところが、驚いたのはむしろ阿久悠だった。偶然の一致だったからである。
「克美しげる」は、新曲がヒットする兆しをみせ、先行きに希望を見出していた。
ところが、愛人は『奥さんと別れると云ったでしょう!嘘だったの!』と日夜彼を責め立てた。
さらに、地方コンサートにも同行させてと、うるさく迫ったのだ。
ところが、彼は離婚するつもりはなかったのだ。
そして愛人の存在が邪魔になっていた。
このニュースは、日本中を駆け巡り、世間はこの事件でもちきりであった。。
ところで、阿久悠であるが、彼が実践していた「引き寄せの法則」をご存知だろうか。
歌が完成したあと、彼は息を止めて『この歌は必ず売れる!』と大ヒットをイメージしながら唱えるのだ。
それを、息を止める間、短い文章にして、3回ずつ唱える。ノートに書き込むことも忘れない。
そうすると、たいていがイメージどうりになっていた。。。
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