昭和の名作キューポラのある街を抉る
- 高下 豊光
- 2021年11月24日
- 読了時間: 2分
更新日:2021年12月2日
本作と同様に罪作りの朝日新聞社は、「北朝鮮は夢の国」といった宣伝を広めていた。
この誤った宣伝文句に憧れて海峡を渡った人たちも少なくはない。

朝日新聞が宣伝した北朝鮮は「夢の国」である。一方の日本には、まだいたるところに戦後の貧困が残っていた。
作品の主人公は、「夢のある国・北朝鮮」に帰る決意をする。
なにしろ、その北朝鮮には日本のような差別がなければ貧困もないという。この日本と夢にまで見た北朝鮮とは、雲泥の差がある。
北朝鮮に渡った多くの在日の人々。ところが、彼らのほとんどは地獄とは北朝鮮のことだったかと、思い知らされるのだ。
彼らの行く手には苦難の道以外ありえなかった。まったく、罪作りの映画だったと思う。
大役を務めた「吉永小百合」は、その後人気女優として成長していくが、一番得をしたといえるかもしれない。
当時は、公立学校を「日教組」が支配していた。この作品は、日本は民族差別のひどい資本主義国として描かれている。
日教組の号令の下、「キューポラのある街」を進んで鑑賞するように、この公立学校側に通達されていた。
貧困、進学、性、在日朝鮮人、差別、オートメ化と職人の凋落など、昭和のテーマがテンコ盛りである。
そういうゴチャゴチャをすべて吹き飛ばすのが元気一杯な中学生を演じる吉永小百合であった。
また在日朝鮮人の子供の発するホクセン(北鮮)、ナンセン(南鮮)という言い方から見ても、北朝鮮重視を感じる。
当時の時世に適った価値観だったのだろう。また、在日朝鮮人の祖国帰還運動も肯定的に描かれている。
貧困と無学がもたらすどん底の生活。親の教育への無理解と無関心が貧困の再生に繋がる、負のスパイラル。
「ダボハゼの子はダボハゼ。中学卒業したら鋳物工場で働けばいいんだ」という鋳物職人の父親の言葉が子供たちを傷つける。
北朝鮮帰還事業は、作品を貫いているようである。だが、その後の歴史を知る者には、決して夢のある話ではなかった。
私たちは、「脱北者」という北朝鮮を捨てようとして命をを落とした人々を知っている。
作品を観て、昭和の重苦しさを感じ取って欲しい。
若き日の吉永小百合はいいぞ。
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