映画『フェド・アップ』の憂鬱
- 高下 豊光
- 2021年9月25日
- 読了時間: 2分
更新日:2021年9月25日
気になっていたドキュメンタリー映画『フェド・アップ』(2014米)を観賞する。
監督 Stephanie Soechtig。タイトルは「うんざり」という意味らしい。
作品は、アメリカの小児肥満を扱ったドキュメント映画だ。
作品を観て、肥満のからくりを正しく知る。

いまさら食品産業や政府のカラクリがあるのはおおむね承知している。だが、太った子どもが「瘦せられない」と涙を流すのを見るのはつらいものだ。
彼らが太るのは怠惰で運動不足だからではなく、社会が正しい情報を隠しているからである。
1980年にはゼロだった十代の糖尿病患者が、30年後にはたくさんいて問題になっている。なかには、心臓病で死ぬ子もいるという。いまや子供の5人に1人が肥満だという。
「瘦せるには摂取カロリーより消費カロリーを増やすこと」と、さんざんミスリードされてきた。
しかし肥満の主たる原因は糖質であり、とくにアメリカ人は砂糖を摂りすぎている。
現在では、砂糖が脂肪に変わる仕組みが実証されている。
最近は糖質を摂った際に膵臓から分泌されるホルモン・インスリンそのものが肥満の原因だという人もいる。
この映画にも、肥満と砂糖の関連を指摘する専門家はたくさん登場している。ところが、その情報が米国中になかなか共有されていない。1970年代後半から砂糖業界が猛烈なロビー活動をして、肥満の原因は高脂質や高カロリーや運動不足のせいだとミスリードしてきたからであった。
砂糖には中毒性があるという。食品加工業界はテレビコマーシャルなどで甘い加工食品を子供に売ろうとしてきた。砂糖中毒にしておけば永続的に業界が潤うからである。
「がんばれベアーズ」には、ケンタッキー、マクドナルド、ピザハット、デニーズなど、ファストフードがあからさまに出てくる。
ベアーズの監督(ウォルター・マッソー)は、バドワイザーやクワーズを飲んでいる。全部のシーンが企業広告、大衆洗脳映画である。ファストフードてんこ盛りなのだ。
1980年代、レーガンが給食費を削ったのに合わせ、ジャンクフード業界が学校に入り込む。小学校の食堂にコーラの自販機を設置し、ランチにマクドナルドやピザハットなどのジャンクフードを提供するようになった。
1980年代から砂糖の消費量は倍に増えたという。
ミシェル・オバマが改革しようと試みたが挫折している。
ダイエットを目指している女性には激しくおススメ。

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