映画「先生を流産させる会」の憂鬱
- 高下 豊光
- 2022年1月10日
- 読了時間: 2分
真面目な生徒たちの驚愕のいたずら
---「先生を流産させる会」の憂鬱

2011年9月17日にカナザワ映画祭で上映された。
これは、実際の事件を題材にした問題作であった。
事件は2009年に愛知県で発覚する。
男子生徒が女性教師を流産させる目的で給食に異物を混入させた事件である。
読者の皆さんは覚えていますか?
監督・脚本・製作の内藤瑛亮は、製作の理由について見解を述べている。
「この言葉に、いちばんの衝撃を受けたんです。こういう悪意の在り方は自分には想像しえなかった。流産させても殺人罪にはならない。

でも、“先生を殺す会”よりも“先生を流産させる会”という言葉のほうが、遥かにまがまがしく、おぞましい。それはなぜなんだろう」
そう思ったことが企画の始まりでした」と述べた。
実際の事件とは加害者の性別が変更されている。
これに関して内藤は「『先生を 流産させる会』という言葉をテーマにした映画を作るためには、妊娠を嫌悪しているキャラクターでないといけない。この時期の女の子は妊娠できる身体になりつつあるので、女の先生を将来の姿として見ることもできるし、先生は生徒たちを過去の自分として見ることが出来るようにもなるかなと思った」と、いたずらした生徒を女の子に変えた理由を述べた。

結果として、「男子と女子じゃ生理現象も内面の葛藤も違うのに」などの批判を多く招いている。
犯人は中学生?
きちんと性教育や道徳教育をやらないからこんな事件が起きるのではあるまいか。
古事記には、性行為についての細かい描写が存在している。
でも古文の国語教師は、確かその箇所を教えなかったのを覚えている。
せっかく良い古文の教科書「古事記」があるのに、と私は残念に思った。
この作品は、思春期の子供を持つ保護者にこそ観て欲しい。
見逃した人には激しくおススメ。。
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