志村けんの死と大衆芸能の行く末
- 高下 豊光
- 2021年12月18日
- 読了時間: 2分
---テレビ広告とネット広告、コスト逆転の憂鬱

テレビ番組を支えているのは、スポンサー各社のCM料だ。
それがなければ、NHKのように国民からあまねく視聴料をいただかないと運営できない。
ところが、最近発表されたデータによると、テレビとネットの間で、この広告費の逆転現象が起きたという。
なんと、昭和から続いた、家族団らん、お茶の間という言葉が世間から姿を消したのだ。
その中心にテレビ芸能が位置していた。
おバケ番組とされた「8時だよ、全員集合!」が放送終了となって久しいが、その中心には「志村けん」がいた。

テレビ番組の魅力は、急速度に減退しつつある。また、お茶の間が消えたのは、単身者の増加と核家族世帯の増大によるとされる。
少子高齢化もあるだろう。孫たちに祖父母が囲まれてテレビを見るという平和的な、牧歌的なサザエさん的風景は影を潜めてしまった。
かつて、ホリエモンがテレビ局買収に動いたとき、いずれテレビはネットと融合されるという持論を吐いたことがあった。
世間では、その言葉を評価した人は皆無だった。彼は、「何を夢のような話を」といった非難にさらされたのだ。
しかし、テレビがネットの軍門に下るというあり得ない事態が起きようとしている。
最近では、小学生からユーチューブは圧倒的な支持を受けている。番組は多岐にわたりその数は年々増えている。
芸能人の新規流入は後を絶たないほどである。好きな番組は自分で選択する。番組登録すればすぐに何度でも視聴できる。
コロナショックでテレビ界も大きな影響を受けている。
お笑い番組も絶対数が減っている。スポンサー各社が軸足をネットに移している。
そんな中、お笑い界の大御所「志村けん」が、あろうことかコロナ感染で重病化し生涯を閉じてしまった。
そして、私が警戒するのが、グループ・アイドルの終焉である。
コロナウイルスが終息すれば、また復活するだろうが、それでも影響が及ぶことになるだろう。
彼女たちも活動の軸足をネットに移しつつある。
私は、これらの動きを、「おニャン子クラブ」から一連の流れを創出した
天才・秋元康に訊いてみたいと思う。
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