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巨大詐欺事件、バーナード・マドフ証券

  • 執筆者の写真: 高下 豊光
    高下 豊光
  • 2021年9月7日
  • 読了時間: 2分

1960年、大学を卒業したマドフはバーナード・マドフ証券投資会社を設立した。

その後、数十年間もの間、マドフは資金運用能力を持っていると投資家らから信じられ、称賛されてきた。


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2001年まで、マドフの投資運用会社はナスダック・ストック・マーケットの3大立役者として見なされていた。


ニューヨークに住む多くの富豪・金持たちはマドフは信頼できる投資家なのだ、と見なしてきた。


マドフがあまりに夢のような高利回りを謳うので、果たしてそのような高利回りが現実的なものなのかかどうか、疑念を抱く投資家も存在していた。


マドフの会社に関してまともな大手監査法人が監査を行っていないことについて、一部の投資家は疑問を抱いた。

中には厳しく査定を行った結果、マドフの投資会社には透明性が無い、と判断し投資は見送った人もいる。

マドフによる巨大な詐欺が発覚したきっかけは、サブプライムローン危機を受けた株価の下落を受けて、複数の投資家から計約70億ドル(約6300億円)の償還(払い戻し)を求められたことだった。マドフは投資家らに償還するための現金の確保ができず、とうとう不正を取り繕い隠しつづけることができなくなった。

マドフは2009年6月12日、マンハッタン連邦地裁において650億ドル規模の投資詐欺について有罪であることを認めた後、収監された。

調査・捜査によって、総額約20億円とも見られる住宅をニューヨーク州マンハッタンロングアイランド、フロリダ州パームビーチフランスカプダンティーブなどに所有していることや、銀行口座に1700万ドル、さらに証券会社にも少なくとも4500万ドル持っていることが明らかになった。

それら100億円以上に相当する資産を当局は没収する意向を示した。

なお、証券取引委員会の職員が少なくとも1999年からマドフによる不正行為に関する情報を得ていた(職員に情報が寄せられていた)にもかかわらず、報告がなされていなかったことを証券取引委員会は明らかにした。

そのため「証券取引委員会の怠慢が不正を助長した」などと米欧メディアでは指摘された。

2009年12月には、マドフ受刑者が他の受刑者から殴られ鼻の骨や肋骨を折られるという事件が起きた。


殴った男性はかつてマドフに投資したことがあり、損害を被っていたとされ、柔道の黒帯を持つボディービルダーで薬物犯罪で服役中だった。

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