top of page
  • Google+ Social Icon
  • Twitter Social Icon
  • LinkedIn Social Icon
  • Facebook Social Icon
検索

多摩、寝たきりベッドタウンの憂鬱

  • 執筆者の写真: 高下 豊光
    高下 豊光
  • 2021年12月10日
  • 読了時間: 2分

多摩ニュータウンは、今ではオールドタウンだ。

順調に?高齢化に襲われている。少子化には歯止めがかからず、さらに介護を必要とする文字通り"寝たきりベッドタウン"化している。


1970年代には、多摩丘陵を切り開いて小田急電鉄、京王電鉄を誘致して多摩センター駅が作られた。

だが、高齢・少子化に歯止めがかからず家庭崩壊という険しい崖が迫っている。東京都多摩市だけの話ではない。寝たきりベッドタウンは、全国にあるのだ。

ニュータウンでは高齢化が進み、廃墟になっている事実が伝えられる。

なぜ街として持続的に発展しなかったのだろう。 

湾岸のタワーマンション群も同様の末路を辿るのだろうか?


都市が廃れるのは、都市集積の閾値を超えず、マッチング、ラーニング、シェアリングといった魅力を備えなかった場合である。ニュータウンについてその経路を考えてみたい。

まず都心から離れたベッドタウンとしての位置づけが決定的である。ベッドタウンなので、週日の昼間人口は少ない。その分、飲食業や商業などはなかなか採算点を超えず、徒歩圏に商店街がなかなか発展しなかった。

その反面、車で行き来する距離にショッピングモールが形成され、さらに身近な商店街が廃れる。

そして仕事場は都心なので、ニュータウンで自分に合う仕事を見つけたり、スキルを高める場もあまりない。

そして第二世代が成人となる。人口も横ばいなので、都心寄りに住まいが持てる。


買い物は車、仕事は都心なので、ニュータウンにそのまま居続ける理由が乏しい。そのため第二世代は、都心近くに転出していくのだ。

その一方、第一世代は退職し、そして高齢化する。

免許を返納すると、買い物は不便だし、総合病院も遠い、ということで都心寄りに移転する人も現れる。

ニュータウンに留まって良好なコミュニティを形成してきた層も、高齢化の先で次第に減ってくる。戸建ては空家が目立つ。集合住宅を維持する管理費も十分に徴収できなくなって、廃墟になっていく。

このように職住分離のベッドタウンという位置づけが、都市集積に逆行する主因になっている。タワーマンションについても、ニュータウンと場所も建築も職住分離であり、管理費未納の恐れなど共通点も多い。

廃れるリスクは否めない。職住近接で昼夜間人口に差のない都市構造が、やはり都市集積を持続させる条件になるだろう。だが、ニュータウンが各地に造成された1970年代に少子高齢化の波などはどこにもなかった。

 
 
 

Comments


  • Grey Google+ Icon
  • Grey Twitter Icon
  • Grey LinkedIn Icon
  • Grey Facebook Icon

© 2023 著作権表示の例 - Wix.com で作成されたホームページです。

bottom of page