哀しい老々介護の現実が襲う
- 高下 豊光
- 2021年9月26日
- 読了時間: 2分
読者の皆さんは、2005年11月に起きた「福井火葬場心中事件」を覚えているだろうか。
そして2006年に発刊された漫画「よろこびのうた」を知っていましたか?

この漫画は、閉鎖された火葬場で高齢夫婦が自分たちを焼いた心中事件をモデルにしている。
このとき、付近には放置された夫婦のものらしき乗用車からベートーベン交響曲第九番「歓喜の歌」が聴こえていたという。
漫画のタイトルに「とろこびのうた」としたのは、それに基づいている。
なんと悲しい人生の結末だろうか。
現場は、福井県大野市の旧火葬場であった。
夫80歳、そして年上の妻は82歳。この夫妻は仲の良いことで近所に知られていた。
ところが数年前に妻が糖尿病を患い、やがて認知症を発症した、
夫は懸命に妻を介護したがそれにも限界があった。
やがて、二人は行く末に絶望する--
老々介護に疲れ切った夫は、妻に語り始める
--もうおしまいにしよう
--今までありがとう--
--二人だけで葬式をあげよう
--生まれ変わったら、もう一度いっしょになろうね
「この現在の日本には、あらゆるものが巷にあふれている。
ただ、無いものが一つだけある。それは、希望だ」---作家村上龍より
2020年から日本人は劇的に減少するという。
少子高齢化は免れない現実だ。
そして老々介護である。二人だけの葬式は、あまりにも哀しすぎる。
安楽死-尊厳死について、早急に国会で法制審議すべきではないのだろうか。

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