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名曲「イムジン河」放送禁止の衝撃

  • 執筆者の写真: 高下 豊光
    高下 豊光
  • 2021年9月13日
  • 読了時間: 2分

井筒和幸監督の「パッチギ!」は、日韓の複雑な問題を内包しているが、

作品の社会性を再認識させてくれたのが主題歌として歌われていた「イムジン河」である。


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この曲は、「フォーククルセダース」によって1968年2月21日に発売される予定であった。

楽譜には、「朝鮮民謡、作者不詳、訳詞:松山猛」と記載されていた。

松山猛が朝鮮学校で聞いて惚れ込み、日本語の詩を付けたという。


曲のメロディは「加藤和彦」に大まかに伝えて、「イムジン河」は完成した。

発売前から深夜放送で流され反響が大きかった。

ところが、

発売日を控えて大量にレコード盤がプレスされている最中に

「朝鮮総連」から訂正・謝罪を求めるクレームが入ってしまう。

この曲の発売元は「東芝音工」であった。さっそく調査することに。

結果は、朝鮮総連のクレーム通りであった。

この元歌は古い朝鮮民謡ではなかった。

作者不詳どころか、「朴世永」という「北朝鮮国歌」を作った人物の存在が浮かび上がるのだ。

韓国からも発売に難色を示す動きが広がる。

東芝本社と韓国には、家電販売上の密接な関係があった。

その関係にヒビが入るかもしれない。

そう判断した「東芝音工」は損失覚悟で発売中止を決定した。

制作者側は朝鮮総連に出向いて謝罪した。

このお蔵入りとなってしまった「イムジン河」であったが、

加藤和彦はイメージがそっくりの「悲しくてやりきれない」を発表する。

作詞は詩人「サトウハチロー」である。

この曲は「イムジン河」フアンを泣いて喜ばせた。

そしてオリコン第6位になっている。

最近、「加藤和彦」は還暦自殺を遂げてしまったが、もちろん本件とは関係はない。

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