中国、韓国・メタンハイドレートの誘惑
- 高下 豊光

- 2021年9月10日
- 読了時間: 3分
竹島・尖閣諸島の領有権を主張する韓国、中国の狙いは島ではない。その周辺に広がる広大な排他的経済水域の資源争奪である。

尖閣諸島周辺では、1971年国連の海洋調査で、海底油田の存在が明らかになっている。すると、中国政府は急に領有権があると主張を始めた。
竹島周辺には、メタンハイドレートが、およそ6億トンほどあると推定されている。韓国政府は竹島を手放す気がない。当然、韓国政府も知っている。
近年、中国の調査船が日常的に尖閣領海に侵入しては、海上保安庁の巡視船とにらみ合っている。2001年から、沖ノ島海域にも中国の調査船が侵入している。
メタンハイドレートとはその名の通り、天然ガスの主成分でエネルギー資源である「メタンガス」が水分子と結びつくことでできた、氷状の物質。燃える氷とも呼ばれる。 メタンハイドレート1立方メートルから、取り出すことのできるメタンガスは、なんと約160立方メートル。小さな体積からたくさんのエネルギーを生み出すことが可能だ。その一方で、メタンハイドレートを燃やした場合に排出されるCO2は、石炭や石油を燃やすよりも約30%ほど少ないという。
こうした特徴から、石炭や石油に代わる次世代エネルギー資源として期待されているのだ。日本周辺の海域には、およそ100年分の量が埋蔵されている。メタンハイドレートは固体で、石油のように井戸を掘れば噴き出すわけではないため、取り出すにはこれまでにない新しい技術を必要とする。また存在する場所が深い海の底などであるために、その場所を探すためにも高度な技術が必要となっている。
こうしたメタンハイドレートの研究については、日本が世界の先端を走っている。経済産業省は、2001年から「メタンハイドレート開発計画」を開始。2013年3月には、この計画実施のために組織された「メタンハイドレート資源開発研究コンソーシアム」が、地球深部探査船「ちきゅう」を使い、愛知県渥美半島から三重県志摩半島の沖、水深1000メートルの海底下にある地層から、6日間連続で合計約12万立方メートルのメタンガスを取り出すことに成功した。
これは世界で初めてのことである。また、2017年にも同じ海域で2回目の試験をおこない、24日間連続で合計約20万立方メートルのメタンガスを取り出しているのだ。
企業化への道のりは、まだ遠いものの夢が膨らむのも確かである。メタンハイドレートの開発が、周辺の環境にどのような影響をもたらすかなどの調査も必要となる。
メタンハイドレートをエネルギーとして利用できるようになれば、日本におけるエネルギー面での安全保障にも、また二酸化炭素の排出削減にも役立つことは間違いない。
未来の日本は捨てたものではない。

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