世間が震撼、桶川ストーカー殺人事件
- 高下 豊光
- 2021年12月13日
- 読了時間: 2分
平成11年10月26日、埼玉県桶川市で女子大生の猪野詩織さんが刺殺された。
この事件こそ、ストーカー規制法の制定が整備されるきっかけになった「桶川ストーカー殺人事件」であった。

事件は、さまざまな反響を呼び、「ストーカー」という言葉は、即座に世間に認知されることになる。
事件発覚後、地元の埼玉県警上尾警察署のでたらめぶりが、世間から一斉に非難されたのだ。
上尾警察署は、世間からの非難を回避しようと、被害者の猪野詩織さんに対するありもしないネガティブキャンペーンを繰り広げる。
猪野詩織さんは、一点の落ち度もなかった。それを殺されて当然だったような印象操作を開始したのだ。
父親は、娘は警察にも殺されたのです、と述べている。
いわく、まじめな大学生ではなかった、風俗店でアルバイトをしていた。さらに、不良と付き合っていた、交際相手から大金を貢がせていたなど。
警察が守り切れなかったのは当然だと云わんばかりなのだ。まだある、高級ブランド好きだったというものまで記事にされていた。
すべて、出鱈目なのだ。雑誌などは裏も取っていなかった。彼らは、警察発表を丸ごと載せていた。

やがて、実行犯が逮捕される。彼は暴力団の関係者だった男で、ストーカーとなった男の友人であった。
殺害を依頼したのは、ストーカーの友人であった。
ところが、彼はひとりで北海道に渡り、湖に身投げした。
詩織さんはゲームセンターで犯人と知り合ったのだが、交際してからすぐに男性が普通の男ではないと気附き、別れを宣言して、彼には会わないようにしていた。
だが、ストーカーに豹変するのだ。
詩織さんを刺殺した男は、殺しのプロの手際であったという。
だが、依頼した男は、彼女を3ヶ所も刺すなんて、と後悔していたという。
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