下がり続ける日本の平均賃金
- 高下 豊光
- 2021年9月13日
- 読了時間: 2分
バブル崩壊以降、「国際競争力を維持するため」の旗印のもと、人件費の抑制や派遣労働の解禁を進めてきた。

その結果、企業の業績は右肩上がりを続けてきた。その反対に賃金は上がらず、派遣労働者が急増した。
国民生活は悪くなり、経済格差が拡大する事態を呼んでいる。
もはや「終身雇用制」は、前世紀の遺物と化し死語になろうとしている。
正社員にもなれない若者は、将来への希望さえ失くしている始末だ。
2006年の労働者派遣法改正により、ほとんどの産業で派遣労働が可能となる。
つまり、いつでもどこでも労働者の補充が可能になった。90年代の日本では20%程度であった非正規雇用者の割合も98年から急増するのだ。現在では40%に達している。労働者の収入格差は、当然のように生まれたのである。
そして驚くべきことだが、非正規雇用者の増加は、少子高齢化の大きな要因となっているのである。
さらには年功序列社会が崩壊していることを意味している。結婚・出産が夢とは、何という生きにくい世の中であろうか。また、非正規雇用者の男性の結婚率は、正社員の4分1に過ぎない。これが先進国と云えるのだろうか。
新聞には、報道されないが、日本政府は輸出企業を守るために、国家の基盤を損ねているのだ。
格差化や少子化は、国家の存亡に関わっているのである。いずれ、丸腰で中国に売り渡すつもりなのか。
いま必要なのは、「経済成長」ではなく、「経済循環」なのである。
なぜ、この「経済循環」がうまくいかないのだろうか。
これも新聞報道は滅多にないが、日本国民の個人金融資産は1800兆円である。断っておくが、土地・建物の不動産は含まれていない。国民一人当たりにすれば1400万円程度にはなる。怒らないで欲しい。嘘ではない。
ほとんどの国民は、そのような大金など保有していない。持っているのは、ごく1部の富裕層である。
企業が貯めこんでいる内部留保金に、法人税とは別に課税できないものだろうか。
デフレ経済からの脱却こそ日本政府がなすべき方策である。
未来の日本において、日本国ではなくなった過去を振り返ると、教科書には次のような記述が残されていた。
この列島は繁栄していたそうな。名前を「日本国」といった。だが、彼こそが滅亡を後押ししたという。
彼の名は「竹中平蔵」だという。やれやれ。

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