ヤバい経済学に「割れ窓理論」を学ぶ
- 高下 豊光
- 2021年11月7日
- 読了時間: 2分
割れ窓理論とは、アメリカの犯罪学者ケリングが提唱した理論である。
1枚の窓ガラスが割られている状態を放置していると、やがて他の窓ガラスも割られていき、次第に街全体が荒廃、犯罪が増加すると言われている。

割れ窓から犯罪増加に至るプロセスについては以下のように考えられてきた。
割られた窓がそのままに放置されていると、誰も気にしていないから良いだろうといった窓を割ることへの心理的な抵抗感や罪悪感が薄れ、他の窓も割られるようになっていくという。
そして、この場所は誰も注意を払っていないとの認識が持たれるようになり、その場所で軽犯罪(ごみの不法投棄、落書きなど)が頻発するようになり、
重大な犯罪が起こる可能性も高まります。
片付ける意識が次第に希薄になっていく。
そうした状況下、元の住民がその地域を去り始め、他の地域から犯罪者が流入するようになり、結果として街の荒廃化、犯罪化が進行するといった経過を辿っていくのである。
つまり、1枚の割れ窓を放置しないこと、小さな不正や犯罪を放置せずに取り締まることが、街の犯罪化や荒廃化を防ぐために重要であることを説いている理論と言える。
割れ窓理論を活用し、犯罪の減少に成功したのがニューヨーク市の事例である。
1970~80年代と凶悪犯罪が多発していたニューヨーク市において、1994年に就任したジュリアーニ市長が割れ窓理論を実践した。
具体的には、警察職員を増員し、落書きを徹底的に消し、軽犯罪の取り締まりを強化している。こうした取り組みを続けることで殺人や強盗などの犯罪が大幅に減少し、治安が良化したと言われている。
日本での事例としては足立区の「ビューティフル・ウィンドウズ運動」が挙げられる。
警察や関連団体、地域住民が連携して、迷惑喫煙防止パトロールの実施や自転車盗難の減少を狙って無施錠自転車へ錠の取り付けるキャンペーンの展開がなされている。
その結果、犯罪件数は減少し、都内で治安が悪いという評価を変えることにつながるのだ。これも小さい違反を取り締まることで犯罪を抑止するといった割れ窓理論に基づいた事例である。
東京都足立区では、かつて世間を震撼させた「女子高生監禁コンクリート詰め殺人事件が発生した地域である。
最近では人口も増えて、住みよい街に変わりつつあるという。

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