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ポーランドの偉人「コルベ神父」の奇跡

  • 執筆者の写真: 高下 豊光
    高下 豊光
  • 2021年9月11日
  • 読了時間: 4分

第二次世界大戦が始まり、1939年8月末ポーランドはドイツ軍に占領され、ニエポカラヌフの修道院も荒らされた。


印刷機械は没収され神父や修道士は収容所に送られたが、2ヵ月後釈放された。コルベ神父はまたニエポカラヌフに戻り、1年後に『無原罪の聖母の騎士』誌を発行した。

しかし、ナチスは、彼の説くカトリックの教えとナチスの思想は相反するとして、コルベ神父をブラックリストに載せていた。1941年2月17日の朝、ゲシュタポがニエポカラヌフに来た。


コルベ神父はワルシャワの収容所に送られた。 このとき、20人の修道士が彼の身代わりになることを願い出たが拒否され、ついに彼はアウシュビッツ強制収容所に送られた。囚人番号16670。それが、コルベ神父につけられた番号だった。 1941年の夏、コルベ神父はアウシュビッツで強制労働に就かされていた。 ある日、同じ班の囚人から脱走者が出た。捜索しても脱走者は見つからない。このまま見つからないと、連帯責任として、見せしめのために同じ班の中の10人が処刑されることになっていた。

翌朝、囚人は点呼を取り整列させられ、そのままの姿勢で待機させられた。姿勢を崩すと監視兵が容赦なく殴る。 罰として、炎天下で食物も水も与えられていなかった。疲労と乾きで倒れた囚人は、監視兵によりゴミ捨て場に投げ込まれてしまった。午後3時ごろわずかの昼食と休憩が与えられたが、再び直立不動の姿勢を強いられた。 その後、脱走者は見つからず、収容所所長は無差別に10人を選び餓死刑に処すと宣言した。 息詰る時間が流れ、10人が選ばれた。 その中に、突然妻子を思って泣き崩れた男がいた。囚人番号5659、ポーランド軍軍曹のフランシスコ・ガヨヴィニチェク。彼はナチスのポーランド占領に抵抗するゲリラ活動で逮捕されていた。 そのとき、囚人の中からひとりの男が所長の前に進み出た。 所長は銃を突きつけ「何が欲しいんだ、このポーランド人め!」と怒鳴った。

しかし、男は落ち着いた様子と威厳に満ちた穏やかな顔で「お願いしたいことがある」と言った。 所長が「お前は何者だ」と問うと、その男は「カトリックの司祭です」と答えた。そして静かに続けた。「自分は、妻子あるこの人の身代わりになりたいのです」。 所長は驚きのあまり、すぐには言葉が出なかった。囚人が皆、過酷な状況の中で自分の命を守るのに精一杯なのに、他人の身代わりになりたいという囚人が現れたのだ。

その場のすべての者は呆然となった。しばらくして所長は「よろしい」と答え、コルベ神父を受刑者の列に加え、「ガヨヴィニチェク」を元の列に戻すと、黙り込んでしまった。 受刑者名簿には、「16670」と書き入れられた。コルベ神父は他の9人と共に<死の地下室>と呼ばれる餓死監房に連れて行かれた。

のちに、このときの目撃者で収容所から生還した人々は、この自己犠牲に深い感動と尊敬の念を引き起こされたと語った。餓死監房は生きて出ることのできない場所だった。パンも水もなく、飢えは渇きよりも苦しく、多くが狂死する。

そこからは絶えず叫びやうめき声が響いた。ところが、コルベ神父が監房に入れられたときは、中からロザリオの祈りや賛美歌が聞こえてきた。 他の部屋の囚人も一緒に祈り歌った。彼は、苦しみの中で人々を励まし、仲間の臨終を見送った。そして<死の地下室>を聖堂に変えた。 2週間後には、彼を含めて4人が残った。 当局は死を早める注射を打つことにした。彼は注射のとき、自ら腕を差し出したという。このとき立ち会ったブルノ・ボルゴビエツ氏は、いたたまれず外に飛び出してしまった。

彼は囚人だがドイツ語ができたので通訳をさせられており、後日、コルベ神父の最期について貴重な証言をした。 8月14日、聖母被昇天祭の前日、コルベ神父は永遠の眠りについた。47歳だった。 亡くなったとき、彼の顔は輝いていたという。ひとりの神父が他人の身代わりになって死んだという噂は収容所に広まり、戦後、英雄として語られていった。

神父の名前を憶えて欲しい。彼こそ「コルベ神父」である。


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