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『白昼の死角』で詐欺事案を学ぶ

  • 執筆者の写真: 高下 豊光
    高下 豊光
  • 2021年11月7日
  • 読了時間: 2分

『白昼の死角』は、高木彬光の推理小説である。

1979年に映画化、テレビドラマ化されて話題となった。

大企業を相手に完全経済犯罪を目論む「鶴岡七郎」の暗躍を描いたピカレスクロマンである。

小説前半の太陽クラブ立ち上げの部分は、実在の事件である光クラブ事件がベースとなっているが、後半の鶴岡の犯罪記録は実在の人物からの取材を基としたオリジナルの物語となっている。

作品は、1948年に実際に起きた東大生らによる「光クラブ」闇金融事件を題材にしている。

主人公の鶴岡七郎は、友人隅田光一と共に学生金融会社「太陽クラブ」を興す。だが、じきにその会社も立ち行かなくなり隅田は自殺してしまうのだ。しかし、事実上の黒幕だった鶴岡はここからその本領を発揮し、自分の頭脳のみで勝負をし、天才詐欺師として名を馳せていく。

経済事犯として血を流すこと無く大金を手にするその方法は、小説とはいえ実に見事である。特に、「太陽クラブ」消滅後、鶴岡七郎が実質的に活躍を始める後半以降は、著者・高木彬光の創作したフィクションであり、そこで語られる手形の知識は少々法律をかじった程度の人では追いつかない域だという。読めば勉強になる。

施行されている法律も変わった現在では通用しない話ではあるのだが、そんなことは推理小説には関係ない。

なお、同じく「光クラブ」をモデルにした小説として三島由紀夫の「青の時代」が有名である。

この作品は三島由紀夫本人が、資料を十分に発酵させることもなく、ただ「集めるそばから小説に使つた軽率さは、・・・残念なことである」と三島由紀夫作品集のあとがきに書いているように、決して満足のいくものではなかったようであるが、「今なほ作者は不可思議な愛着の念を禁ずることができない」とも述べている。

本作品の推理小説に戻るが、主人公の打つ手が鮮やかにハマるのだ。最後は捜査陣からも逃げおおせてしまう。

個人的には、三島由紀夫の「青の時代」よりも「白昼の死角」の方が、数倍面白くてためになる。


2022年度から、高校家庭科で金融教育が開始される。欧米に比べて50年も遅れている。

このような推理小説を教材にはできないものだろうか。


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