「デビッド・ボウイ」の金融リテラシー
- 高下 豊光
- 2021年9月14日
- 読了時間: 2分
ボウイ債とは、ロックミュージシャンの「デヴィッド・ボウイ」が1997年に発行した債券(正確には資産担保証券(ABS))である。

1990年以前に録音された自らの楽曲(278曲、アルバム25枚)の著作権が生み出す利益と、将来ライブで稼ぐ金を担保にして発行した。
ムーディーズからA3の長期信用格付けを受け、アメリカの保険会社プルデンシャル・ファイナンシャルが一括して全ての債券(総額5,500万USドル)を買い取った。
その後、音楽業界の不振により、ムーディーズは2004年5月、格付けをBaa3に下げている。
この後、ジェームス・ブラウンその他のミュージシャンが、同様の債券を発行した。
これらの債券は、ボウイ債を手がけたデヴィッド・プルマンの名を採り「プルマン債」(Pullman Bonds)とも呼ばれる。
知的財産権の証券化や、ポップミュージックや映画などのアート&エンターテインメント産業の新たな資金調達方法の、先駆けとなったといわれる。彼は、単なるロック・ミュージシャンではなかったのだろう。楽曲「証券化」の先駆けであった。
俳優としても活躍し、1983年に大島渚監督に招かれ、『戦場のメリークリスマス』に英軍将校ジャック・セリアズ役で出演した。
この作品では、北野武や楽曲を担当したミュージシャンの坂本龍一と共演している。
楽曲という静的な資産を債権という金融商品に変えるというアイデアは、当時としては画期的な手法であった。
映画俳優としても非凡な才能を見せた「デヴィッド・ボウイ」であったが、彼の金融リテラシーには見るべきものがあったのだろう。

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