駆け落ち同然で佐賀から上京--妻となる女性からの手紙
- 高下 豊光
- 2020年9月4日
- 読了時間: 2分
「佐賀のがばいばあちゃん」は、シリーズで累計400万部を超えるベストセラーになっている。
また、コンビを組んでいた相方は、こちらも副業が成功してお金持ちになった。

島田洋七は、かつて野球少年であった。彼は俊足でならしたが、怪我をしてプロ選手にはなれなかった。
「がばいばあちゃんの勇気がわく50の言葉」には、自分の経験が記されている。
駆け落ち同然で上京した20歳の時から、お笑い芸人になる、と決意していた。
そのときから、彼をずっと支え続けてきたのが、駆け落ちの相手「りっちゃん」現在の奥様である。
旅立ちの日、心配のあまり佐賀駅まで見送りにきた友達は「大丈夫なの?」と、口々に「りっちゃん」に考え直すように云った。
彼女はきっぱりと、「もう決めたの。この人と生きて行く」と、伝えたそうだ。その時島田洋七は、彼女から1通の手紙を受け取った。

「ずっと、ふたりでいようね。汽車に乗る時も、
船に乗る時も、
上り坂も 下り坂も
信号を待っているときも」
漫才ブームに乗ったときには、コンビ名「B&B」もブレイクした。そして洋七はその手紙をまだ大事に取っていた。
いちばんのお気に入りが最後に記されていたフレーズであった。
どのようなときでも、一緒にいようね、という覚悟の言葉でもあった。
売れずに不遇のときでも、文句ひとつ言わずに「りっちゃん」はついてきてくれた。
感謝してもしきれない、そう島田洋七は回想している。
Comments