裏家業は得意のはずだった「中村主水」藤田まことの失敗
- 高下 豊光
- 2020年9月27日
- 読了時間: 2分
必殺仕置人(第1話)--中村主水初登場

私が好きな時代劇で毎週欠かさず見ていた。
殺陣のシーンには惑溺したものだ。
息詰まる音楽も良かった。
その「中村主水」が亡くなり寂しい思いをしていると、完済したはずの借金以外の
別の借金が発覚したという。
藤田の妻幸枝さんが藤田を連帯保証人にして別に5億円を借り入れていたのだ。
裁判になり、3億円の支払い命令が裁判所から命じられた。
妻がやっていた副業はバブル経済の追い風を受け順調に発展していた。
そして18億円もの豪邸を建設したのだが、バブル崩壊の波をまともに受け、負債総額40億円。
藤田まことは懸命に働き、癌とも闘った。
それらは全額返済したと報じられていた。
幸枝さんは当初絶好調だった。バブルが弾けるまでは。
膨れ上がる負債は、妻が勝手に事業を拡大したせいだとも云われてきた。
では、その5億円は、夫婦で話し合った結果の借り入れではなかったのだろうか。
藤田まことが死んでしまった今となっては、理由が分からない。
だが、あの狂騒の時代、誰もが大きい夢を描いていた。
少なくとも、この夫婦を笑える日本人はいない。
追い打ちをかけるように、長男が薬物で逮捕されている。
見事な転落ぶり、最後に「仕置き」をしたのは残した家族であった。
これぞ「必殺」であった。バブル期を「根拠なき熱狂の時代」という。
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