日比谷公園年越し派遣村---貧困の既視化の憂鬱
- 高下 豊光
- 2020年9月3日
- 読了時間: 1分
平成20年(2008年)12月31日、日比谷公園は例年にない活気にあふれていた。炊き出しの輪が広がり困窮した人たちが群がっていた。

リーマンショック以降に寮を追われた派遣労働者が、群れを成していた。彼らの多くは、一時的にホームレスに身を投じていたのだ。 この日比谷公園は、彼らの聖地となった。メディアが注目し、さらに政治家まで派遣村の集会に顔を出す事態になる。 多くのボランティア団体や寄付を希望する人たちでごった返したのだ。 派遣村開設から4日目には、生活保護や労働問題に関する相談会が開かれた。 全国に報道されることによって、貧困者の存在がクローズアップされた。貧困が可視化(見える化)されたのだ。
同じ資本主義社会の国家では、デンマークの貧困率は5%であるが、日本では、16%に達する。 政府は、定年制の撤廃、年金受給開始年齢の引き上げを検討している。

戦後の日本人は、国家の防衛を米国にゆだね、沖縄を犠牲にして、内地の住人だけで経済繁栄を謳歌してきた。 だが、国民一人は無力なものだ。とりあえず、我々一人だけでも豊かになりたい。 その為にどうするか。まず金融リテラシーを高めるのだ。投資だ。
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