新興宗教の魅力、映画「愛のむきだし」の憂鬱
- 高下 豊光
- 2020年9月5日
- 読了時間: 2分
監督のごく私的事件
---映画「愛のむきだし」の憂鬱
2008年製作/日本映画 配給:ファントム・フィル
監督:園子温
主演:西島隆弘、満島ひかり

壮大なストーリーにどんどんと引き込まれていく。
性と聖の狭間で揺れるユウの姿は思春期そのものといった感じでどこか共感が持てる。
敬虔なクリスチャンの家に生まれ、神父の父・テツと2人暮らしの青年・角田ユウ。
幼い頃に亡くした母親の思い出を胸に、理想の女性”マリア”と出会う日を夢見て、満ち足りた日々を送っていた。
ある日、カオリと名乗る女性との出会いをきっかけにテツが豹変し、優しかった父親は毎日のように懺悔を強要し始める。
ユウは親子の繋がりを失わないためにと、懺悔のための”罪作り”に励む内に、いつからか”盗撮のカリスマ”と呼ばれてた。
そんな中出会った運命の女性、ヨーコに生まれて初めて恋をし、ヨーコもまたユウへの恋心を抱くのだ。

しかし、すれ違う2人の背後には謎の新興宗教団体、”ゼロ教会”の魔の手が迫っていた---
どの登場人物も最大級にクセが強く、体当たりの演技が本当に素晴らしいと思う。 特に、安藤サクラ演じるコイケはインパクトが強烈で、板尾創路のアレをへし折り、
ちょんぎるシーンは狂気が見られるのだ。
エログロ要素かなり強めだが、何故か爽快感を覚えてしまう。
本当の愛とは何か、信仰とは何かについて考えさせられる秀作だ。
見逃した人には激しくおススメ。。
Kommentarer