悪女列伝・朝鮮三大悪女
- 高下 豊光
- 2020年9月27日
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鄭蘭貞(チョン・ナン・ジョン)は、朝鮮三大悪女の一人だ。
父は貴族であったが、母親は奴婢とされ妾腹の娘として生まれている。

彼女は、韓国のドラマで取り上げられているほど人気が高い。
幼くして家を出て妓生になった。高麗から李氏朝鮮末期までの約1000年間、常に2~3万人の妓生が存在したという。
現代風に言えば高級コールガールと云うべき職業であるが、歴史的な存在なのだろう。
事実、彼女は、王妃の弟・尹元衡(ユンウオンヒョン)と恋に落ちた。そして彼の側女となって妓生という身分からの脱出に成功した。
彼女には、武器があった。類まれな美貌である。大ヒットした韓流ドラマ「女人天下」こそ、鄭蘭貞(チョン・ナン・ジョン)その人である。
王妃の弟の本妻は後に毒殺により死亡した。どうやら側女・鄭蘭貞の仕業によるものらしい。やがて、彼女は官僚夫人のトップにまで地位を上り詰めた。妓生出身では異例の昇進であった。
しかし、栄華は続かないもの、後ろ盾となっていた文定王后が死去。鄭蘭貞は本妻殺害を問われ、服毒死を選んだ。一方の尹元衡の本妻殺害の容疑が固まり、流刑となった。先に服毒した鄭蘭貞を追って彼もまた服毒した。
なにやら、現在の韓国社会を見るようだ。大統領にまで上り詰めたものの、失脚したが最後、自ら死を選ぶ、あるいは刑に服す例は枚挙にいとまがない。
さらに、韓国芸能人の相次ぐ自殺。背景には性的接待があるという。
これも妓生の亡霊だろうか。
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