子供がアクションをマネて火災に「西城秀樹の不運」
- 高下 豊光
- 2020年9月27日
- 読了時間: 2分
男性アイドルのアクションが歌謡番組から消えて久しい。
いやそれ以前にソロ歌手の出番がめっきり少なくなった昨今である。

「新御三家」と称され人気を博した「西城秀樹」のヒット曲「ブーツを脱いで朝食を」この歌をご記憶だろうか。
1978年(昭和53年)元旦の発売である。
TBS系列の人気歌番組「ザ・ベストテン」では、西城秀樹が初めてこの曲で1位になった。
彼のコンサートでは定番になった大ヒット曲でもある。だが、もうその当時の「ライターアクション」を見ることはない。
それは、子供がマネをした結果、火災が起こったからである。
昭和53年3月4日であった。大阪府八尾市で周囲の民家6棟が全半焼した。
報道では、小学生の兄妹が西城秀樹をマネてライターで火遊びをしたのが原因、と報じられた。
事態を重く見た「ザ・ベストテン」では、翌週の番組で西城秀樹に謝罪させている。
彼は涙を浮かべ「---僕はライターを使うアクションを封印しました。皆もどうか真似をしないでください---」
そして彼は何も手にしないままそのヒット曲を歌ったのだ。
よく練られたカッコよいアクションであった。どこかのカラオケで大人たちも真似たかも知れなかった。
ライターの揺らめく明かりは「背徳の危険な男」を演出していた。
その後、彼の手から小道具は消えてしまった。
そして5月25日発売の「炎」で、最悪の事態を招く。
同じく「ザ・ベストテン」に出演中、セットの氷壁が空手アクションで割れず大怪我をした。
西城秀樹は、「脳梗塞」を三度再発し、東京五輪を目標に再起をかけてリハビリに励んでいた。
ステージでの挨拶「ひでき、還暦!」が話題になった。が、東京五輪を待たずして永眠。
昭和が逝く、時代は廻る---
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