大金を熔かした--名門企業社長の心の叫び
- 高下 豊光
- 2020年9月4日
- 読了時間: 2分
「バカラ賭博」で大金を熔かす
---名門企業社長の心の叫び

熔ける--- 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録
井川意高著
双葉社刊行
ご存じ「バカラ賭博」で大金を熔かした名門企業社長の心の叫びである。「熔かす」というのは、投資金の損失を意味する有名な言葉だ。
編集長の私もFXで大金(あくまで個人レベルで)溶かしている。どのような驚愕なドラマが展開されるのか、わくわくしながら本を手にした。
私も106億円を競馬かギャンブルで失ってみたい。いやFXで稼ぎだしてみたい。
この井川社長であるが、マスコミ報道とはいささか違うようである。
例えば後半部には、ルポライター「佐野愼一氏」について苦言を呈しておられる。
この佐野氏は、維新の会を立ち上げた、元大阪府知事の橋本代表を貶めるような記事を週刊誌に連載して騒ぎになったことがある、要注意ルポライターである。
創業家の社長が賭博にハマって名門企業の屋台骨を揺らす、その額106億円だ。
書きようによっては面白いネタである。
しかし世間がさわぐようなおバカな事例でもなかった。それに子会社から借り出したお金については井川社長は完全返済しているのだ。
編集長は思う。井川社長は、ギャンブルではなく、会社経営と同じ経済活動に取り組んでいたのだ。
損切りポイントを置いておけば大金を「熔かす」こともなかったという。まったく激しく同意する。
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