元祖リベンジ・ポルノの衝撃
- 高下 豊光
- 2020年9月6日
- 読了時間: 2分
元祖リベンジ・ポルノの衝撃
---15歳のアイドル高部知子の失敗

「ニャンニャン写真事件」を覚えているだろうか。
1983年「FOCUS」6月24日号に、人気アイドル15歳高部知子の裸の喫煙写真が掲載された。
高部知子は、人気絶頂にあった1983年6月に世間をざわつかせる。
あの裸で布団から顔を出しタバコをくわえたプライベートショット掲載に世間は仰天した。
いわゆる“ニャンニャン写真”が写真週刊誌『FOCUS』に流出したのだ。
15歳の人気アイドルの生々しい“事後の一服”を思わせる衝撃度に加え、未成年喫煙疑惑も浮上し、
高部知子はテレビ、ラジオ、CM、映画などの出演予定を全て白紙にされ、通っていた堀越高校も無期停学へと追い込まれた。 傷心の高部知子をさらに追いつめたのは、写真を流出させた相手の少年が、
なんと、騒動勃発から3カ月後にガス自殺を図って死亡したのだ。

これによって、高部知子の芸能界復帰は絶望的となった。
記事には、ご丁寧に「ベッドで二人仲良くニャンニャンしちゃった後の一服」という見出しまで付けられていた。
高部知子は、ドラマ「積み木くずし」で主人公を演じて、視聴率45.3%という驚異的な数字を叩き出していた。
写真を持ち込んだ少年は、そのドラマに暴走族役で共演していた。
交際は高部知子から持ち掛けたもの、とされている。
彼自身は不良少年ではなかったそうだ。ごく普通の少年で、父親は1部上場企業の役員であったという。
写真を公開したのは、高部知子が一方的に別れを切り出した。
しかもすぐに他の少年と付き合い始め、その少年から嫌がらせを受けていたからだという。
真面目な少年だったのだろう。彼は頭にきて高部知子を困らせてやろうと思ったのだ。
ただし、ニャンニャンはともかく、喫煙していたのではなかったらしい。後の高部知子の回顧録によると、ただふざけて煙草をくわえる真似をしただけだったそうだ。
これはあまり知られていないが、この騒動を収束するために、
あの萩本欽一は、高部知子をマスコミから守ろうと奮闘していた。
「高部知子はまだ15歳だよ。将来もある子だから、取材は自粛してよ」
と、哀願していたそうだ。
で、彼女はどうなったのか。
現在は、精神保健福祉士になり、カウンセリングに取り組んでいるらしい。
昭和が遠ざかる。。
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