ヒット曲「ハナミズキ」に託された平和のメッセージ
- 高下 豊光
- 2020年10月8日
- 読了時間: 2分
2004年に発売された一青窈の大ヒット曲「ハナミズキ」。

この歌は、一般に不倫や片想いの歌だと思っている人が多い。
だが、真相は違う。
一青窈は、この歌を「2001年9月11日のアメリカ同時多発テロの映像を見て涙しながら作った」と回想している。
彼女は、アメリカ同時多発テロが起こった時、ニューヨークにいた友人からのメールをきっかけに、涙しながら一週間ほどでこの歌詞を書き上げたそうだ。 最初、テロ、散弾銃、ミサイルという生々しい言葉が思い浮かんだ。テロに対する自分の想いを全部吐き出してから、削って削って最終的に「 君と好きな人が100年続きますように 」というメッセージにたどり着いた。 つまり彼女は、この歌をテロに対する怒りの連鎖がとまるようにと、祈りをこめて作ったのだ。
「君と好きな人が100年続きますように」の歌詞は、永遠の平和を願ったものである。
では、「ハナミズキ」というタイトルには、どのような意味があったのだろうか。
これは、20世紀の初頭に東京市長が、アメリカに桜の苗木を贈ったお返しに送られてきたものだ。
日米親善の象徴が「ハナミズキ」である。
では、知らない人のために歌詞を1部採録する。
♬空を押し上げて 手を伸ばす君 五月のこと どうか来てほしい 水際まで来てほしい つぼみをあげよう 庭のハナミズキ ♬薄紅色の可愛い君のね 果てない夢がちゃんと 終わりますように 君と好きな人が 百年続きますように ♬夏は暑過ぎて 僕から気持ちは重すぎて 一緒にわたるには きっと船が沈んじゃう どうぞゆきなさい お先にゆきなさい ♬僕の我慢がいつか実を結び 果てない波がちゃんと 止まりますように 君とすきな人が 百年続きますように
およそ、「自分の好きな人」の幸せを願うこと以外に、人が幸せになる方法はない。
一青窈は、その宗教的な原理原則を認識していたのだろう。
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