タイタニック号沈没にまつわる割に合わない陰謀説
- 高下 豊光
- 2020年10月4日
- 読了時間: 5分
タイタニック号沈没にまつわる陰謀説と言われているのが、ホワイトスターライン社の船をすり替えての保険金詐欺だったという説です。しかし、たった数百億円の小金目当てなんて、どこかの国のケチな詐欺集団ではあるまいし、そんな程度の陰謀だったのだろうか。

読者の皆さんは、ご存知だろうか。
この沈没事故で、当時アメリカの大富豪だった有名な3人のアメリカロスチャイルドファミリーとイギリスロスチャイルド純血の要人の4人が死亡している。
なにより長い年月をかけて、アメリカにおける権力支配システム構築を着々と進めていたロスチャイルド家にとって、アメリカ支配に欠かせない4人を失うことは大きな損失ではあるまいか。
タイタニック号を所有していたホワイトスターライン社もロスチャイルド企業群の1つである。
つまり、天文学的な巨利を生む完成寸前のロスチャイルド家のアメリカ支配システムを、たった数百億円のために、ロスチャイルドが自らの手で破壊したことになるのだ。
この世に彼らに敵う者などいないといわれるほど冷酷狡猾なロスチャイルドがそんなケチな保険金詐取などをするはずがない。
詐取よりもほかに理由があるはずである。この沈没事故の陰謀説を仕立てて、衆人にそう思いこませて、真実を隠すためにカモフラージュするというのは権力者の常套手段だ。
では、歴史を振り返ってみよう。
南北戦争が終わってから約半世紀が経った1912年。
アメリカ合衆国はWASPが完全支配する発展途上にあった。
ヴァンダービルト、ロックフェラー、フォード、カーネギー、モルガン、メロン、デュポン、ハリマンなど、 巨万の富を手にして巨大化するアメリカ白人権力者勢力をWASPという。ホワイト・アングロサクソン・ピューリタンを意味する。
多くのアメリカ人は、WASPが20世紀を迎えた新時代のアメリカを動かしていると確信していた。そんな1912年4月14日の夜、・・・---・・・ SOS SOS遭難信号が打電される。
それこそ、タイタニック号に搭載されていたマルコーニ式電信機から世界で初めて打電された遭難信号であった。
この豪華客船には、ホテル王のアスター、デパート王のシュトラウス、鉱山王のグッゲンハイムがいた。グッゲンハイムだけは単身で乗船し、アスターとシュトラウスは夫人と一緒に乗船していた。
彼らは、この当時のアメリカを代表する3富豪であり、全員がロスチャイルド家を中心とした閨閥に名を連ねるロスチャイルドファミリーなのだ。
また、当時の乗船名簿には、ご本家英国ロスチャイルドファミリーの謎の3人のイギリス人乗客が載っていたこともわかっている。
シュトラウス夫人以外の3人の夫人は救出されましたが、シュトラウス夫人を含む3富豪とM.ロスチャイルドの5人は、タイタニック号と運命を共にした。
巧みで狡猾な投資手法で、自分たちに対峙する強大な勢力に成長していた赤い楯に脅威を感じていたWASPにとっては、巨大な3つのアメリカの赤い楯とイギリスの純血の赤い楯が同時に消滅した海運史上最大の遭難事故は、信じられないほどの神からのプレゼントであった。
さて、時間を80年ほど戻って、話は1837年、フランクフルトのロスチャイルド商会に勤める24歳のオーガスト・ベルモントは、特命を帯びてニューヨークへ出発する。
ロスチャイルド商会の秘蔵っ子であるベルモントへの特命は、「WASP勢力に気づかれずに、新興国アメリカをロスチャイルドファミリーで支配するために、アメリカでロスチャイルド閨閥を形成せよ」という命令である。
ベルモントはロスチャイルド家の期待通りの働きをして、日本人には黒船来航でお馴染のペリー提督の娘との結婚を手始めに、WASPのヴァンダービルト家やモルガン家との血縁をも結び、アメリカ国内において、ロスチャイルド閨閥を巧みに延々と拡げてゆく。
この、ベルモントの約半世紀に及ぶロスチャイルド閨閥形成活動によって、WASP勢力の主力の一つだったジュニアス・スペンサー・モルガン商会も、ユダヤ人嫌いの初代J.P.モルガンが72歳の時、タイタニック号遭難事故が起こる3年前の1909年、2代目J.P.モルガンの代で、欧州の金融王ロスチャイルドと合体することになった。
ロスチャイルド財閥の投資銀行、モルガン・グレンフェル商会の誕生である。
アメリカの産業基盤を築いた男たちも老い、2代目への交代が始まっていた20世紀初頭。
一見、WASP勢力が完全支配しているかに見えていたアメリカ社会の裏側では、半世紀以上も前から、秘かに、アメリカにおけるロスチャイルド家の閨閥形成活動が途切れることなく続けられていた。遭難事故で亡くなる3大富豪をはじめアメリカでのロスチャイルド家を中心にした閨閥は確実に拡大していったのだ。
モルガン・グレンフェル商会という最強のマーチャントバンクの暗躍によって、タイタニック号船主のホワイトスターライン社もロスチャイルド財閥企業群の一つになっていた。
つまり、沈没したタイタニック号は、ロスチャイルド財閥が本国イギリスから完全支配が寸前の新天地アメリカへ向って処女航海に送り出したロスチャイルド財閥の発展を象徴する船だったのだ。
表面的にはアメリカ白人権力者が完全に支配していたように見える20世紀初頭のアメリカの裏側で、ロスチャイルドは、誰にも気づかれずに、着々と確実にアメリカ支配システムを構築し続けていたのだ。
そこに起きたタイタニック号遭難事故。この事故によって、ロスチャイルド財閥の支配体制に大きな亀裂が生じたのは明らかです。
巨大国家への道を歩みだした新興国アメリカの完全支配を巡るアメリカ白人権力者連合軍対ロスチャイルド帝国との攻防戦の最中に起きた海運史上最大にして最悪のタイタニック号遭難事故。 合理的でもない、整合性もとれない陰謀などありえない。
すでに巨万の富を有していたロスチャイルド帝国。
計り知れない天文学的巨万の富を獲ることのできるアメリカ支配寸前となっていたロスチャイルド帝国。
そんなロスチャイルドが、アメリカ支配に不可欠なファミリーの要人を何人も船に乗せて殺して、たった数百億円の詐欺をしたというのは、まったく合理的ではない。
*注意:エムケイコンサルティング株式会社より1部引用
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