「スター誕生」--花の中三トリオの”かげろう”
- 高下 豊光
- 2020年9月8日
- 読了時間: 2分
人気番組「スター誕生」では、芸能プロがプラカードを掲げてスカウトの意思表示をしていた。

評価が高かった「山口百恵」「森昌子」「桜田淳子」の3人の中学生たちは、「花の中三トリオ」と一括りされた。
いずれも人気ソロ歌手としてデビューしたのだ。
アイドルは10代半ばで役割を終える。
加齢が避けられない以上、これはどうにもならない。
では、彼女たちがどんな「売り出し方」をされたのかを振り返ってみたい。
当時の作詞家「阿久悠」はプロデューサー的な立場で彼女たちに「キャラ付け」を行う。
天才作詞家「阿久悠」の天才ぶりには驚きを隠せない。順番に見ていく。
「森昌子」--教師や先輩への恋慕を抱きその失恋に涙する中学生を。
「桜田淳子」--恋に恋する夢みがちな中学生を。
「山口百恵」--こちらは「酒井政利」との共同作業で、酒井が「青い果実」を思いついた。それで、少女期のエロスを導いたのだ。
デビュー曲の作詞は、このコンセプトで実行されるのだ。
かくして3人3様の「花の中三トリオ」が生み出された。
編集長は、このネーミングは絶妙だと、今にして思う。
「阿久悠」は、後の「ピンクレディ」のコンセプトを「都倉俊一」とともに作り出すことに成功した。それは「小学生にも好かれるお色気路線」であった。
さらに、その路線を継承したのが、ピンクレディ・キッズであった「森高千里」である。
彼女の代表曲に「わたしがおばさんになっても」がある。
--その森高千里も本当の「おばさん」になってしまった。
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