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SF作家「スタージョンの黙示」の憂鬱

「スタージョンの法則」 は、SF作家シオドア・スタージョンの言葉から導きだされた格言である。 「常に絶対的にそうであるものは、存在しない」 スタージョンはまた、これより有名な格言も残している。「最低の作例を引っ張り出しては叩く」という悪意の攻撃に対して、自分から直接反撃している。90%のSF作品をゴミカス扱いするのと同じ基準を用いれば、映画、文学、消費材などその他あらゆるものの90%も同様にゴミである。


言葉を変えれば、「SFの90%がカスだ」という主張ないし事実のもつ情報量はゼロである。

なぜならば、SFは他の芸術/技術の産物と同様の質的傾向を示しているに過ぎないからである。

また、「スタージョンの法則(黙示)」はパレートの法則の一例と見られる場合もある。確かに、パレートの法則を上回っている。

いくらSNSで非難されようが、そのうちの90%は、無視してかまわない。


それは、大概はチンカスに過ぎないものだから。

反論などやめた方がよい。同様に、テレビから流される情報の90%は意味がないものだ。ましてや情報バラエティ番組においては。

投資家のなかには、この数10年前に、すでにこの法則を把握している人がいた。優れた米国人投資家「ベンジャミン・グレアム」である。

彼は、1949年に発表した古典的名著「賢明なる投資家」のなかで、株式市場を分別に欠けるミスター・マーケットであると擬人化しているのだ。彼は云う。ミスターマーケット君は、躁うつ病の持ち主で、毎日違う価格であなたに株の売買を持ちかけるのだ。まるで、ヨーヨーのようにマーケット君の気分は乱高下する。だから投資家のあなたは、すぐに受け入れる必要はないのだ。

ミスターマーケット君の情報は、その90%を無視していれば、次にはおよそ考えられない好条件で売買の機会がやってくるのである。

あなたも「賢明なる投資家」を一度読んでみるべきだと思う。サイト上にうごめく自称億万長者は、あなたにチンカス商材を買わせようと嘘八百を連呼している。くだらないものに手を出すのは、あなたの心が「聖杯探し」に明け暮れているからである。およそ健全な精神とはいえない。真に価値のある情報は、10%も存在しないものだ。

あなたは、「スタージョンの法則(黙示)」を意識して生活をおくって欲しい。

 
 
 

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