広島・とうかさん大祭中止
- とよっチ
- 2020年8月28日
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とうかさん(稲荷参)は、広島県広島市中区三川町にある日蓮宗の寺院、福昌山 慈善院 圓隆寺(ふくしょうざん じぜんいん えんりゅうじ)のこと。 または、毎年6月に行われる同寺院の総鎮守である稲荷大明神の祭礼。

圓隆寺は1619年(元和5年)、浅野長晟が僧・慈善院日音上人を開山に招聘して創建した。寺の別名であり、毎年行われる夏祭りの名称でもある「とうかさん」とは、当寺の鎮守であり、法華経を守護するとされる稲荷大明神のことで、稲荷を「とうか」と音読みしたのがその語源である。
圓隆寺が建立されたのと同時に、日音により「稲荷(とうか)大明神」が勧請され、その神力により広島城の守りは言うに及ばず城下庶民への功徳救施は安寧と繁栄をもたらしたと伝えられている。
戦時下でも「とうかさん大祭」は開かれたが、1945年(昭和20年)8月6日の広島市への原子爆弾投下により全壊焼失。1946年(昭和21年)再興された。この年も「とうかさん大祭」の神事は続けられ、祭りの歴史が途切れることはなかった。

1954年(昭和29年)までは旧暦の端午の節句に行われていたが、1955年(昭和30年)は旧暦の端午の節句が新暦の6月10日頃となり、「とうか」を「十日」にかけ、この年より毎年新暦の6月9日、10日に行われるようになった。「十日」が「とうかさん」の語源という偽説はここからきており、語源はあくまでも「稲荷」が正しい。
1961年(昭和36年)からは6月8日、9日、10日の3日間行われるようになった。
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