岡山・近代化の原点、犬島
- とよっチ
- 2020年8月28日
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瀬戸内海には、ゆったりとした島時間が流れる素敵な島々が多く点在しています。小豆島の北西、岡山県南東部沖に浮かぶ小さな島・犬島もそのひとつ。“アートの島”としても知られ、近代化産業遺産を活用したアートスポットと古い町並みに溶け合った現代アートで、世界各国から多くの人々を惹きつけています。

新型コロナウイルスの発生と感染拡大に伴う、県境をまたいだ移動の自粛が2020年6月19日より解除されます。また県境をまたぐ観光については「徐々に行い、人との間隔を確保すること」というガイドラインが政府より示されています。各種報道機関の発表、施設や各自治体のホームページなどで最新の情報をご確認ください。
岡山県南東部の宝伝港から南へ約2.5㎞、瀬戸内海に浮かぶ犬島は面積約0.54平方km、人口約50人の小さな島。昔から良質な石の産地として知られ、この地で採掘された石は江戸城や大阪城、岡山城の石垣などにも使われてきました。明治時代後期、この小さな島にも近代産業化の波が押し寄せ、銅の精錬所が開設されますが、第1次世界大戦後の銅価格の暴落に伴い、わずか10年で閉鎖。当時は3000人以上もいたといわれる労働者は去り、朽ち果てた精錬所だけがあとに残りました。

そんな産業遺構が「犬島アートプロジェクト」の一環として、犬島精練所美術館に生まれ変わったのは、精錬所閉鎖から100年近くもの時を経た2008年のこと。さらに古い集落を再生した「家プロジェクト」が加わり、次第に“アートの島”として知られるようになりました。
現在美術を通じて島々の魅力を世界へ発信していこうと、2010年には第1回瀬戸内国際芸術祭が開催され、2013年の第2回、2016年の第3回を経て、今では近隣の直島、豊島などと共に世界各国から多くの人々を惹きつけています。
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