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スティーブ・ジョブズの自転車愛

アップルの初期の広告には、荷台にMacをくくりつけた自転車のイラストが使われていた。これには創業者アップルの初期の広告には、荷台にMacをくくりつけた自転車のイラストが使われていた。これには創業者スティーブ・ジョブズの思想が反映されている。


アップルジャパンでマーケティングコミュニケーションを担った河南順一氏は、「スティーブにとってテクノロジーは、人の創造性や能力を引き出すツールであり、まさに自転車のようなものだった。それは今でもアップルに息づいているDNAになっている」と説く――。


スティーブは1995年に行われたインタビューの中で、この自転車のアナロジー(類比)の由来を語っています。それは子供のときに読んだ「サイエンティフィック・アメリカン」誌の記事にあります。


その記事では動物の移動効率を比較して、1キロメートルの移動にかかる消費カロリーをクマ・チンパンジー・アライグマ・鳥・魚・人間で計測したところ、コンドルの効率が最も優れているが、そのコンドルでさえ自転車に乗った人間の移動効率には勝てないとありました。


それを読んだスティーブに、人間が道具(テクノロジー)を手に入れると、人間の生来の能力を劇的に増幅できるというインスピレーションが降りたのです。

しかし、彼が復帰したときのアップルは長年にわたる迷走の結果、市場からも、アナリストからも、デベロッパからも、投資家からも、そして一部の社員からも見放されていました。

そこでスティーブは、原点に立ち返ってアップルがどういう企業なのかを改めて社内外に知らしめることが必要だと考えました。


アップルの失われたアイデンティティと理念を再び世の中に示したのが、Think differentブランドキャンペーンです。さまざまな分野で世界を変える人たちのための道具を提供するのがアップルの使命であると高らかに宣言したのです。

*河南順一『Think Disruption アップルで学んだ「破壊的イノベーション」の再現性』(KADOKAWA)より引用。


 
 
 

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